よもやま

二度めのよもやま/立ったのは電波

今日は夕飯が菜の花づくしだった。
生姜焼きの付け合わせに菜の花。
菜の花入りお味噌汁。
そして菜の花とニンニクの炒め物。

春はもうすぐそこまできている。

夕飯後、菜の花で胃がはち切れんばかりになりながら、
電車の中で軍もののイカツイ緑色のブルゾンを着た男を見た。
その背中にはアイドルのサインがマジックで書かれてあった。

あれを洗うのは勇気がいるだろうな。
洗わないんだろうな。

春にほころぶのは花だけではないんだろうな。

そんな僕の家に、
ソフトバンクからホームアンテナが届いた。

ぎりぎり電波が入るAUから
そのぎりぎり加減にイライラしてソフトバンクにチェンジ。

うきうきで部屋に入った瞬間、
圏外を示す携帯を布団に優しく、そして強く投げ、
カスタマーセンターに延々苦情を申し上げたのだった。

そして無料で届いたホームアンテナは、
整頓された僕の部屋を無情にも荒らしつつ、
三本の電波を供給してくれるのだった。

電波が入る生活は、豊かだけれども、
少しだけ窮屈だ。

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甲斐博和
2008.03.04